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私たちのお産 4 ‐会陰切開について‐


妊娠する前から、お産の方法より何より

「会陰切開」はしたくない

と、思っていました。

オステオパシーでもピラティスでも

会陰切開をされた方の身体の反応に弊害を

感じることが本当に多かったからです。

柔道整復師の資格を持ち、病院に勤務していた経験もありながら

オステオパシーとピラティスという

国に認定されていない療法を選んでいる時点で

「どうせ西洋医学を毛嫌いしているから、会陰切開したくない、とかいうんでしょ」

と、思われた方もおられるかもしれません。

そんな方ほど、一度目を通して考えてみていただきたい。

今回のブログを書き始めるにあたって、

「あなたのことを書いてもいいかしら?」

と、了承を得た大好きな方々がいます。

お産にずっと寄り添ってくださった3人の助産師さん

そして、娘(笑顔を返してくれたのでOKだと取りました(笑))

「会陰切開」について考えさせられるきっかけになった

大好きな姉のお産。

ブログに書いていい?とのやり取りの中で、

現状のお産の問題点がみえたように思うので

まずはそのことについて。

私は幸せにも姉のひとり目のお産に

立ち会わせてもらえたんです。

その時に、

本当にさらっと医師が

「赤ちゃん大きいから切っとくね~」

と、本当にさらっと(二度目(笑))

会陰切開をしていたんです。

その時は柔道整復師の資格を取るべく

学校に通っていた頃で、

まだオステオパシーに出会っていなかったので、

「身体の繋がりを断つ(切って縫合する)」ことの影響は

考えてもみなかったのですが、

今思うと、

姉の1度目のお産に、

会陰切開は必要不可欠な処置だったのか

疑問が残ります。

さらに、私は立ち会うことができなかったけれど、

姉の2度目のお産でも

「うーん、よく伸びてますけど、赤ちゃんが大きいしねぇ✂」

と、会陰切開の処置がされたそうです。

私もそうでしたが、姉もそして私の母も

「元気に赤ちゃんが産まれるために必要なら、会陰でもお腹でも切って!!」

おそらくほとんどのお母さんがそう感じるのではないかと思うのです。

そう。お産に携わる人々に全幅の信頼をよせて

自分自身の身体と赤ちゃんの生命を預けるわけです。

私たちよりも判断材料(経験や知識)を多く持ち、

状況を見極める判断力があるであろうお産に関するプロだと

信頼をよせているから判断を委ねるわけです。

その信頼を築く(築ける)状況に今の日本はあるのだろうか…

ブログの内容や表現について姉に「どう?」と投げかけた時、

2人のエネルギー無尽蔵な子どもの相手をする合間、

時間を作ってとても真剣に考え、丁寧に返答を返してくれました。

(長文メールを時間関係なく何通も送り付けてくる妹に文句も言わず…この場を借りて感謝。)

姉の返答の中に、

私が「こんな助産師さんたちがいることを知ってほしい…」

と思った大きな要因の一つである

「お産経験者たちの想い」があったので、

皆さんにもシェアします。

「切られるときは切る必要があるからだと一方的に信頼していたけど、特に説明されることはなかったし、会陰切られといて本当に産後「健康」と言えたのかもちょっと気になる。

あと、会陰切開は抜糸されたらノータッチ、聞かれるのは「母乳出てる?」くらいやったのも気になる。皮膚くっついたらそれだけでオッケーなんかなあと。

っていうか産院、妊婦にあれこれ指導してたんは胎児を無事に産むためで、産婦になったら気にかけられるのは乳児のことばっかりやなあと…産婦人科やのうて妊婦胎児新生児科?」

「お母さん」という名前が増えた“私”の存在は何なんだろう…

こんなふうに感じてお産を経験された方たくさんいるのではないでしょうか?

先日、ニュースでも流れていましたが、

新生児の死亡率はかなり低い日本において

妊産婦の死亡原因のトップが「自殺」だという現状。

日々進歩している医療と設備の中で、

ひとり孤独に思い詰めている人がいる。

私が出会った助産師さんたちのプロフェッショナルな仕事、

がっつり寄り添って、見守って、時に辛い決断もされて。

あくまでも「お産の主人公は私たち(妊婦とその家族)なのだ」と、

ずっと伝え続けてくれて、

生きるエネルギーをたくさん感じて得られるお産を

一緒に共有して、静かに、時に熱く、

私たち家族の距離と歩みのスピードに合わせて、

「育ち・育てる」覚悟が必要な時もあれば、

つまづいてもいいんだよ、と。

懸念があったらさりげなくフォローしてくれる。

最終的には、場所でも、もの(設備)でもなく、“人”。

この世に産まれている時点で

全員一度はお産を経験しているんです。

今一度、それぞれに「お産」「生きる」「幸せ」…

考えてみるときなのではないかと思います。

さてさて、熱く長くなってしまいましたが、このままいきます!

改めて会陰切開について私が感じ考えていたこと。

日本では、病院で出産される方の

8割にも上る産婦さんが、

会陰切開を医師からの処置として受けているそうです。

・スムーズなお産のために必要であること

(「誰にとって」スムーズなのかの議論、必要だな。と感じます。)

・会陰部の裂傷を防ぐため

大きくこの2つでしょうか。メリットとして挙げられるのは…

(詳しい方おられたら教えてくださいね)

妊娠期間はお産に向けての

いろいろな面の準備期間だと思います。

身体も然り、心も然り、環境も然り、

お母さんも、赤ちゃんも、パートナーも、家族も…

「産む」、「産まれる」、「育む」準備。

私は、日本の8割もの女性が

準備不足な状態でお産に臨んでいるとは

到底思えなかったんです。

スムーズなお産ができるほどの「産む力」がない?

お産に向けてあらゆる身体の組織が緩んでいく中、

元々、柔軟性のある骨盤底(会陰部)の伸びが足りずに裂ける…?

さらには、陣痛、破水…とお産の進行する中でも

刻々とお母さんの身体は変化し、

赤ちゃんの下降に伴って

いよいよ「その時」というタイミングを

合わせたかのように胎児娩出反射が起き、

産まれ出る。

「”痛み”は悪者」として語れることが多いですが、

(お産に限らずですが、)“痛み”はあくまでも

メッセンジャーとしての役割が大きいと思います。

本人に自覚させるため

身体に迫りくる状況への準備を促すため

…これはまたまた長くなるので、また別の機会に。

様々な仕組みが、この世に産まれ出る生命を送り出すためにはたらく。

本当に切らざるをえない状況なのか…

いや、もし仮にそうなのだとしたら、

そうならないようにできることがあるのではないか。

医療関係者の

なおざりな判断がそこにはあるのではないのか。

(目の前の人を見ずに、慣例に倣って「切る」判断をしていないか…)

現に、フランスなどでは

お産の時に会陰切開を推奨せず、

ペリネケアなどの骨盤底のケアを

妊産婦だけでなく、

あらゆる年代の女性に促す活動があったりして、

そんな情報も、私が会陰切開という医療介入に

懐疑的な気持ちを抱かざる得ない状態だったんです。

こういう経験を持つ方に出会う機会が多かった

私たちRK(アルケー)の二人は、

私たちの武器である

オステオパシーと

ピラティスでもっとできることがあるのではないか。

そう使命感を強くしていた矢先、

私たちに妊娠という絶好の機会がきたわけです。

直に医療関係者の方から、

話を聞き体感するチャンスがきたわけです。

つづく…


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