PILATES / ピラティス
Whole body health.
Whole body commitment.
Breath.
Joseph.H.Pilates氏(以下Joe)は幼い頃、喘息やくる病、リウマチ熱を患い「長くは生きられないだろう」と医師に伝えられていたそうです。
長く生きられないのであれば今を思いきり生きて欲しいとの両親の思いから、兄弟たちと野山を駆け回っているうちに逞しく屈強な心身へと成長していったJoeは体操、ボディビルディング、武道、柔術、プロボクサー、サーカスへの出演など様々な身体操法を身につけ、それを生業として活動していました。
第一次世界大戦中に捕虜として抑留されたJoeは、共に抑留された人たちにムーヴメントを指導しながら負傷した兵士たちの活力と負担をかけないムーヴメントを取り戻すために病院のベッドなどを独自に改造しムーヴメントの指導をしました。(これがピラティスマシンのルーツとされています)
本来の健康を取り戻すために必要なことは何か、Joeは抑留中に古くから伝わるボディワークであるヨガなどを研究し、動物の動きを観察し考察して身体の動きの統合的で包括的なシステムを活かす概念を熱心に考案し指導を続けました。
多岐に渡るボディワークを嗜み研究し続けていたJoeは自身の考案した概念の実践を通して「現代的」なライフスタイルが姿勢の乱れ、呼吸の妨げとなり健康を損ねていると考えました。
身体の健やかさを取り戻すには、実践者自身が実践を繰り返す中でしなやかさや全人的な健康、呼吸についての概念をボディ・マインド・スピリットすべてと共有する必要があり、そのバロメーターとして注目したのが「背骨のしなやかさ」です。
昨今、ピラティスの概念の一部分を切り取って「インナーマッスルのトレーニング」や「ボディメイク」「この形ができる、キープできることが筋肉を使えている証」など誇張したセッションが多いですが、本来ピラティスのコンセプトは全人的な健康を取り戻す健康法の実践だと考えています。
RKでオステオパシーだけでなく、ピラティスの実践もお伝えしている理由はここにあります。
身体の動きという機能面から身体の状態を自分自身の感覚で捉えようとする試み。
オステオパシーの創始者Still医師の遺した哲学「正常な構造と機能からの逸脱した結果として病気が起こる」のであれば自分自身の動き(機能)から状態を類推しよりよい動きを目指して実践を繰り返すことは、感覚を養い実践の質、動きの質を高め(機能の向上)自分自身の健康にコミットメントしていくことに繋がります。
身体に対する感覚を養い、意図した動きが身体本来の動き(呼吸や細胞呼吸、脈動、体液の流れ、滑らかな組織の滑りなど)を妨げていないか、実践を繰り返し体得して無意識でも「動く」ことが身体本来の動きの妨げとならず、むしろよりよい方へと促進していくように観察し実践を繰り返す。
身体の中を直接見ることはできないけれど、敬意を払い丁寧に動くことで構造にかかるテンションやストレスを少しづつ手放していく。
繊細さや些細な段階で違和感、不快感、直観をキャッチできることは病や怪我の予防、ケア、トリートメントにも繋がっていきます。
このコンセプトは、日々の生活からアスリートや身体を酷使する(ぞんざいに扱うという意味において)現代になくてはならない視点です。
RKでは、まず身体のパーツに目を向けていきます。意外と認識できていない身体を再認識することで動きの質は格段に変わります。身体所在(ボディマップ)と動きの質を丁寧に観察しながら動くことで「いつも」不調を訴えている部分や違和感のある部分にも動きの波がどう伝わるのか、感覚を養っていきます。動きを繰り返しながらより快適に動いていくために必要な意識の持ち方や力の伝達のボリュームやグラデーション、伝え方を身体全体と共有していきます。
ピラティスのエクササイズを通してその感覚を維持し、よりよい方へと促進できるのかどうか実践を繰り返します。そうすることで今の身体所在(ボディマップ)を確認し、実践の度にブラッシュアップしていくことで感覚の変化の波を捉えやすくなります。
変化の波をキャッチした時点からよりよいと感じる方へと動きながら導き味わい「よりよい方」は何処にあるのかを模索し続けることで、日々感じる感覚の声を疎かにすることなく活かすことに繋がります。
ピラティスは日々の中で活きる健康法です。
Joeも提唱していたように「休息・遊び・仕事」のバランスを大切にすること。
つまりは、動きや自分自身の身体に興味、関心を持つことを通して自分自身の生きていること・生きていくことに興味、関心を持ち、選択の主権を自分自身で行使し決して投げ出さないことが健康的な生活を送る第一歩だということです。
年齢性別、ライフステージ問わずセッションに参加していただけます。
基本的にパーソナルセッションですが、ご要望に応じて対応を一緒に考えていきますので気軽にお問い合わせください。(妊活中、妊娠中にパートナーと一緒に、お子さんと一緒に、寝たきりの状態なので付き添いの人がいると安心、など)