top of page

私たちのお産9 -自宅でお産をするために-


前回のブログの時点で宮川さんにお願いすることは、

読んでおられる方に伝わってしまったかと思いますが、

2人だけで考える時間を宮川さんは作ってくれました。

そのおかげで、私たちが大事にしたい事、

周囲の家族の状況を鑑みてサポートをお願いするか否か、

自宅出産に向けて備える心構えをすることが

できたと感じています。

ここで、ひとつ大きな問題点。

「自宅出産」が出来るかどうか。

...そう、助産師さんによるお産の介助には、

現行の日本の法では制限があるのです。

実は、さらっとブログ内で触れていたのですが(私たちのお産3)

初期検査の話。

私もパートナーも初期検査は「全く問題ない。」と、

最初に受診していた産科の医師に言われていました。

唯一、初期検査の結果をドクターが見て確認された事といえば、

「血液検査の風疹の抗体値、少し高いけど子どもの頃、予防接種した?」

ということくらいでした。

それ以外はいつも「何も問題ないですね。」

という一言でした。

宮川さんにお話を伺った段階で

「現行法に則って、

自宅でお産ができるかどうかの判断をしなければならない」

と言われていました。

いくつかの判断基準があるのですが、

初期検査の結果の書類を宮川さんに渡した際、

「検査結果の説明はあった?」

と、聞かれました。

私「『問題なし、風疹の抗体値が高いね~。』くらいしか言われてないです。」

宮川さん 「GBSのことは言われてないのか~」

2人「...???」

私は、初期検査の時にB群溶連菌が陽性になっていました。

「溶連菌自体は常在菌のひとつで母体は問題ない。

けれど、産道を通る赤ちゃんはまだ免疫が出来上がる前だから、

感染した場合重篤な状態になることがある。」

とのこと。

そして、実際には

「お産の時に、抗生剤の点滴によって

赤ちゃんの感染を防ぐことができると考えられていて、

今はGBS陽性の妊婦さんは抗生剤投与を受けるためには

医師の処方が必要なため、自宅ではなく、病院でのお産になる。

妊婦さんによっては、検出されない事もあるし、

初期検査の段階で出ていても、お産間近で検出されなければ問題ない。

そこまでの間に身体を整えて準備をしましょう。」

「もし、お産が近付いてからの検査で陽性だった場合。

GBS陽性だと判っていて『なにか』あった時、責任を負いかねる。

(中には病院との蜜な連携で対処をする助産師さんもいるので、

どうしても『自宅出産がいい』が場合は、紹介することもできる)

なので、陽性だった場合は病院で医師の処方を受けてもらう。

けれど、私(宮川さん)が傍にいてほしいという要望があれば、

場所は関係なくお手伝いをする。」

線引を曖昧にせず、

私たちのために必要だと判断すれば、

どんな形であろうと

一番良いであろう選択をする。

そして、ほかの専門家の武器(強み)も

フルに活用する。

ここからは、私の推察なのですが。

最初に診ていただいていたドクターは、

「このまま、うちで産むなら要らん心配はさせないほうがいいだろう。」

と、私に伝えなかったのかもしれません。

はたまた、

「いちいち細かい説明しなくても、抗生剤打てば良いんだから...」

と、説明しなかったのかもしれません。

どちらでしょうね...

前者だったらいいな。と思います。本当に。

逆に、宮川さんは助産師として私たちに寄り添うために

「必要な情報はなにか」と厳選して、

さらに「どう伝えるか」まで吟味されているように思います。

専門知識というのはどの分野でも

本当に膨大な「量」と「質」で。

どこまで説明するか。

何を伝えるか。

ピックアップするだけで、とても大変な労力を要することがあります。

しかし、その労力を惜しまず、

「相手(人)」を思い、

自分たちの武器(強み)を最大限発揮するために動く。

私たち自身も絶対に忘れてはいけない、

大切で大事なことだと

改めて身を引き締めるきっかけになりました。

…ちなみに。

この日の夜、宮川さんは「伝え忘れた!!」

と、免疫を高める食材や

身体を温めるためにコンニャク湿布などなど、

私が取り入れやすく、

気になるであろうことをピックアップして

メールをくれました。

(今も我が家で続けています。)

つづく…


最新記事

すべて表示
bottom of page