昨日、あるテレビでの番組で、
名医がやっている風邪の症状別の対処法というのをやっていました。
相変わらずこんなことやっているのか…
と思いながら、
相変わらずそのことについて書きます。
風邪の症状別ということで、
鼻、喉、寒気と3つに分かれていたのですが、
特に気になったのが、
喉の痛み。
風邪で何故、喉が痛くなるのかという話で、
ドクターは、
ウイルスが喉に侵入すると、
私たちの免疫系がそれと戦うことになり、
その戦いの結果として戦場となった喉は
傷つき、炎症が起こり、
痛みが出る
と、説明をしていました。
なるほど。
そう説明されると、
炎症は抑えないといけないもの。
という考え方になってしまいます。
でも先ほどの炎症の説明。
これははっきり言って不十分なんです。
炎症というのは、
局所の血流を増やして、
免疫細胞がそこに集まってくるようにしています。
戦場になったから炎症が起こるのではなく、
ウイルスと戦うために
炎症が起きているのです。
また、壊れてしまったところを、
修復するためにも
炎症は役立ちます。
ですので、喉が痛いからと言って、
炎症を抑えようとすると、
戦える免疫細胞が少ないので、
風邪が長引き、
修復もスムーズにいかないことになります。
昨日のテレビの放送では自分でできる対処法だったので、
まだマシですが、
薬を飲むと本当に長引きます。
基本的に風邪に効く薬はありません。
どの薬も出ている症状を抑えるだけのものです。
また、抗生物質は細菌を殺すためのものです。
風邪の場合はたいていはウイルスに感染するため起こります。
症状は身体が戦っている証です。
咳や鼻水はウイルスを身体の外に出そうとするはたらきです。
別に
「私たちを困らせてやろう」
と言って、過剰に出しているわけではありません。
要らないものは体外に出すという
とても自然なはたらきです。
それを止めるような外からの介入はおすすめしません。
局所的な痛みや身体の倦怠感は、
「余計なことはせずに、休んでいなさい」
という身体のメッセージかもしれません。
風邪の際に身体が求めているのは、
症状別に対処することよりも、
身体を冷やさないようにして、おとなしく寝ていること
ではないでしょうか。
そんなこと言っても仕事が…
と言うのであれば、
普段から少しずつでも
身体の声に耳を傾けることをしてみませんか?